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2009年 02月 27日
メールで流したきりこちらに書いてないのをわすれてました。だいぶ前のですがこちらにも転載しときます。
以下二月六日送信。 ところで以前から不思議に思っていたのですが、 イスラエル兵士というひとびとは、「敵」の家で糞尿を排泄する訓練を受けているのでしょうか。 よほどのスカトロジー趣味がなければ、なかなか出来ない所業で、以前他の占領地で「すべての鍋や食器に尿が」というようなのを聞いたことがあるのですが、今回もこうですから、糞尿作戦というか、排泄作戦というか、どうも常套のようなので。 ガルガンチュアとパンタグリュエルもびっくりな、そういう専門の特殊訓練でも受けているのでしょうか。 ひとごろしとおなじくらい、こういうふうに、あちこちでかならず、うんちとおしっこを漏らしてまわるのは、大人にはむつかしいと思うのですが。 以下転載 この記事は以下に掲載されています。 http://palestine-heiwa.org/news/200901291553.htm ******以下、転送・転載・引用その他の利用・可****** 癒しようのない心の傷 エヴァ・バートレット エレクトロニック・インティファーダ/Live from Palestine 2009年1月21日 《2009年1月20日》 ガザ市シャジャイヤ地区、無惨な姿をさらしているワファ・リハビリテーション・センターから続く通りはどこも黒い汚物があふれ、強烈な下水の臭いをまき散らしていた。12日に白リン弾と思われる化学弾を撃ち込まれ て屋根が焼け落ち、15日にも4棟の建物が激しい爆撃を受けた病院は、治療の再開に向けて懸命の再建作業を続けているところだった。同じように爆撃され、火災を起こし、ひどい損傷を受けた、タル・アル・ハワ地区の アル・クドゥス病院でも状況は同じだ。 一緒に行動しているカナダのTVのクルーに「火は昨日まででおさまったようです」と言ったばかりだったのに、まだ何カ所も燃えている個所があり、折々に、あちこちで新たな白い煙と炎が上がるのが見えた。こうした 光景は、私はもう何度も目にしてきたけれど、TVクルーは、爆撃から8日がたった今もチロチロと燃え、くすぶり、いつなんどき勢いよく炎を上げて再び燃え出すともしれない状態が続いていることに驚きを隠せなかった。 北部ガザの赤新月社チームは、少し前から、エズビット・アービド・ラブ地区のステーションに集まって、透明なプラスチックフィルムを窓の大きさに合うように切っていく作業を進めている。家や周辺に爆弾が落ちてガ ラスを吹きとばされてしまった窓に貼るためで、とりあえず寒さをしのぐためのサポートの第一歩だ。でも、家をなくしてしまった人たちには何を提供できるだろう。せめてテントでもあればいいのだが。 病院の様子を見たあとで、私は数時間にわたって、ある大家族の人たちに話を聞くことができた。家への砲撃、白リン弾によるとおぼしき火災、家を占拠したイスラエル兵たちが残していったおぞましい落書きの数々、4 日間、食べ物も水も薬もなく、トイレにも行かせてもらえないまま、家に監禁されていた高齢の両親、飼っていた羊と山羊までが殺されたこと。監禁されていたウンム(お母さん)はいまだに恐怖が抜け切らない様子で、 合間に何度も何度も「話を聞いてくれてありがとう」と言いながら、恐ろしかった数日間の出来事をとめどなく話しつづけた。「本当に恐ろしいものを見てしまった。身の毛がよだつようなことばかり。これまでイスラエ ル兵は3回やってきたけど、今度のが一番ひどかった。道端にはいっぱい死体が転がっていた。私たちはただの年寄りなのに、なぜこんなことをするの?」 ふたりはひと部屋だけの自分たちの家から息子たちの家の1室に連れていかれて、そこに閉じ込められ、イスラエル兵は、ウンムが毎日飲まなくてはならない薬とインスリンを取り上げて、足で踏みにじった。ウンムより年上のアブー(お父さん)は胸ポケットから吸入薬の容器を取り出して、これも閉じ込められている間、使わせてもらえなかったと言った。 家族全員が友人であるアブー・N一家の家にも行き(このところ毎日行っている)、今日はアブー・N自身から詳しい話を聞くことができた。ずっとアブー・Nのことが心配でならなかった。3週間近く、アブー・Nは生きているだろうかと気をもみつづけたのち、2日前にようやく会うことができたのだが、その時のアブー・Nは、土気色と言っていいひどい顔色で、ナーバスで、完全に打ちのめされているように見えた。昨日も同じ、弱々しく、以前のアブー・Nの誇り高い年配者の雰囲気はほとんど見られなかった。奥さんを殺され、みずからも恐ろしい体験をしたのだから、それも当然のことだろう。それでも、今日は以前のアブー・Nにかなり戻っていて、笑い声を上げながら息子のひとりと会話の時間を奪い合う様子に、私は心から嬉しくなった。最初のうちこそ、途切れ途切れにしか英語が出てこなかったアブー・Nだが、自分の身に起こったことを証言するのだという固い意志に、言葉が少しずつ波打つように出てくるようになっていった。ウンム・Nを失って、このうえない悲しみに押しつぶされているふたりが、また元の自分たちを、生(せい)を取り戻しつつある姿を見るのは、とても勇気づけられることだった。 なんとも無作法ではあったけれど、私は夕食前にアブー・Nの家を辞した。みなが口々に、一緒に夕飯を食べていってくれと言った。普段だったら絶対に断ることはない。めちゃくちゃにされた家を、全員で少しずつ元の状態にしはじめたばかりの、こんな時ならなおさらのこと。占拠していたイスラエル兵が垂れ流していた糞便はすべて取り除かれた。この汚らしいイスラエル兵の置土産は全部袋に詰めて家から持ち出され、イスラエル兵が汚したカバー類もすべて袋に入れて燃やされ、粉々になった食器や、そのほかの壊された物もすべて片づけられた。家はガランとしていて、真新しい銃弾と戦車砲の痕がいたるところにある。そして、依然として家中に漂っている、なんとも言いようのない臭い。2週間にわたって家を占拠していた兵士たちが残していった糞便と、そのほかの得体の知れない汚ならしい物の不快な臭い。イスラエル軍が占拠していた地域の家はどこも、これと同じ悪臭が漂っていた。 とにもかくにも、アブー・N家の人たちが自宅の台所で夕飯の支度ができるまでになったことは喜ばしく、私をもてなそうというみんなの気持ちには本当に心暖まる思いだった。それでも、私は失礼しなければならなかった。アラファの家族のもとに行く時間だったからだ。 救急医療チームの一員として働いていたアラファ・ハニ・アービド・アル・ダイムが殺されたのは1月の4日、怪我をした人と遺体を救急車に収容しようとしていた時のことだった。 アラファが殺されてから14日めになって、家族はようやく3日間の追悼式を営むことができた。私は、一家の家に行って初めて、今日が追悼式の3日めだということを知った。当然ながら、奥さんの嘆きと悲しみ──心やさしい男性、よき夫、愛する子供たちの父親を失った奥さんの姿は、たとえようもなく痛々しかった。そして、私は自分がまだ泣くことができるのを知った。この3週間の間、ありとあらゆるレベルの怪我をした人たちを、死と紙一重の状態にある人たちを、これ以上考えられないほど凄惨な死に追いやられた人たちを見てきて、私は何事に対しても、驚くほどに動じなくなっていた。イスラエルの爆撃が続く恐ろしい時間を過ごすうちに、爆撃音を聞くだけで湧き上がる恐怖や、今、自分が爆撃を受けているのだと思う時のショックや恐怖、さらには死に対してさえも、ほとんど感情を揺さぶられることがなくなっていた。でも、アラファの奥さんの目を見つめ、奥さんの心の痛みを感じ、アラファを失った時の私自身の痛みを思い出していると、心の奥にある私の感情は最初のまま、なまなましいままで沸き立っているということが、このうえなくはっきりとわかった。いずれは、数え切れないほどの思いが表面に出てくるのだろう。状況がもう少し落ち着いた時になってから、抑えようもなく湧き上がってくるのだろう。 このことに気づいた時、私はハタと、もうひとつの厳然たる事実に思い至った。パレスチナの人たち、とりわけ、これまで何度となく繰り返される侵攻に耐えつづけてきた大勢の人たちには、実のところ、こうした痛み、心が受けた傷の深さに対処するすべがないのだ。心にダメージを受けるような事態はほかにもいくらでもある。軍事占領下での暮らし、自分や家族の一員が投獄される状況、ボーダーを閉ざされ封鎖された中での生活……これらは、無数の要因の中のほんの一部でしかない。 アブー・Nの孫のひとり、アブダッラーは、今ではほとんど泣いてばかりいる。2か月前に最初に会った時には、ちょっぴり生意気な6歳のわんぱく坊主だったアブダッラー。この子は今、爆弾の炸裂する音と無人機の飛行音の記憶からどうしても離れられないでいるように見える。無人機の音は、私にもすぐにわかる。今も──1月20日の真夜中、「停戦」の2日めに入った今も、無人機が頭上で旋回しつづけている。今ここで聞こえてくる違えようもない無人機の飛行音を、私は、この3週間の空爆とそれに伴う死から切り離して聞くことはできない。アブダッラーも同じなのだ。でも、アブダッラーが、今後、このことでどんなセラピーも受けることがないのはほぼ間違いない。家族がどれほどアブダッラーのことを思いやっていても、実際にそうしたセラピーを受けさせてあげられる機会はまず訪れないだろう。アブダッラーはこの重荷を、将来の重荷ともども、ずっと抱えていかなければならないのだ。パレスチナの大多数の人と同じように。 ガザに対してなされた今回の戦争の結果をまざまざと示しているものはいたるところにある。巨大なクレーター。すべての町や市の全域に広がる破壊された家とビル。焼け落ちた倉庫、店舗、病院、学校、車、そして、もぎとられた手足、焼けただれた皮膚、今もなお燃えつづけている火。しかし、アブダッラーをはじめとするガザの人たちの深い深い心の傷は、体の傷以上に、人々が生きる社会そのものを不具にしてやろうという意図のもとにもたらされたものなのだ。 ・・・ エヴァ・バートレットはカナダ人の人道活動家、フリーランサー。2007年、西岸地区の各地に8カ月、カイロとラファ・クロッシングに4カ月滞在。2008年11月に第3次フリー・ガザ運動の船でガザに到着したのち、現地にとどまり、国際連帯運動(ISM)の一員として活動を続けている。現在、ISMメンバーは、救急車同伴活動を実施し、イスラエルのガザ空爆・地上侵攻の目撃証言を現地から発信している。 "Profound psychological damage in Gaza" Eva Bartlett writing from the occupied Gaza Strip, Live from Palestine, 21 January 2009 原文: http://electronicintifada.net/v2/article10230.shtml 翻訳:山田和子 ※この翻訳は以下に掲載されています。 http://palestine-heiwa.org/news/200901291553.htm ・・・ エレクトロニック・インティファーダ: http://electronicintifada.net/new.shtml バートレットさんのブログ(In Gaza): http://ingaza.wordpress.com/ ISM(国際連帯運動)サイト: http://www.palsolidarity.org/ YouTubeのISMの動画チャンネル: http://jp.youtube.com/profile?user=ISMPalestine&view=videos ************ #
by sirokanippe
| 2009-02-27 13:19
| 反暴力
2009年 02月 27日
海外サイトのリストから、日本国内とかかわりのありそうなものだけ引っ張ってきました。たぶん全然不完全だとは思いますがとりあえづ。
あと、サラ・リー系列を中心に多数の食肉業者が入ってますのでつまりは外国産の肉食うな、の、ひとことに尽きる気がしてきました。自然保護の観点から見ても好ましくないしなあ、海外から食品を持ってくるのは。 とりあえづ暫定版ですがリスト。「ボイコットイスラエル」さんのところのを参考にしています。 あとわたしはかなりいろんなものにうといです。名前の知らない凡てのブランドをひとつひとつグーグルで調べて書いてますが、間違いがあったらすみません。 ネスレ、コカコーラ、キウイなどに関しては、日本のオフィシャルサイトでチェックした内容を相当に加えています。 更に、下記はかの悪名高き赤い盾関連をフォローしておらず、そういう意味で根本的に欠陥のあるリストではあります。更に、金融、石油等に対してもフォローがなく、そういう意味でもまあ、 そうですね、実際の三分の一程度と思ってください。 ■メディア、エンターティメント AOL(インターネット関連) ICQ(インターネット関連) タイムマガジン ライフマガジン タイムライフブックス等 CNN Foxテレビ 20世紀 Fox Sky TV Network hindi channels, chinese channels (Phoenix), グラナダ (uk), CNBC ナショナルジオグラフィック Weekly Standard Newspaper, TV Guide ニュースオブザワールド (UK) サン (英) タイムス (英), サンデイタイムス, Times Educational Suppliment (TES), テレグラフ (豪), Gold Coast Bulletin, ヘラルドサン, Newsphotos, サンデイヘラルド, Sunday Mail 等多くの豪紙 ニューヨークポスト Harper Collins Book Publishers, Ragan Books, Zondervan Nursery World, Rawkus, NDS, Mushroom Records, ChinaByte.com, Festival Records. ディズニー アーセナルフットボールクラブ ■食 コカコーラ ドクターペッパー、ファンタ、スプライト、カナダドライ、ジョージア、紅茶花伝、茶流彩彩、爽健美茶、 綾鷹、一茶花、からだ巡茶、アクエリアス、クー、ミニッツメイド、森の水だより、ショーフォンテーン、 アクアセラピー、ココティーン、シュウェップス スターバックス(環境、コーヒー農家への搾取に関してもボイコット対象) マクドナルド ダノン ダノンヨーグルト Evian(ミネラルウォーター) Volvic(ミネラルウォーター) Galbani ガルバーニ(伊チーズ) LEA & PERRINS(英ウスターソース) LU Biscuits (仏ビスケット) ネスレ ネスカフェ、ネスティ(アイスティ)、 キットカット、エアロ、ポロ、フルールドショコラ、After Eight ぺリエ、ヴィッテル、コントレックス、サンペレグリノ、アクアパンナ、エパー ワン、モンプチ、フリスキー、味キラリ、プロプラン パワーバー(エネルギー補助) カーネーション(米練乳会社 冷凍食品等) Libby's (米 缶詰、果物ジュース等) ミルクメイド、イーグル、ブライト、ネスクィック、カラダ支援飲料、ミロ、本格欧風ココア マギー(コンソメ、ブイヨン、レトルト、スープの素、冷凍食品) クロス&ブラックウェル(カレー、ナン) 尚、ロレアルの株式の三割をネスレが所有 サラ リー系列 Pickwick(お茶) ダウ・エグバート(コーヒー) Maison Cafe(コーヒー) Pila(コーヒー) Superior Coffee(コーヒー) 他、スウィーティー等作物に注意 ■衣料 マークス&スペンサー (英)Hema(蘭)Auchan(仏)カルフール(仏 日本に店舗有) Tchibo(独) ヴィクトリアシークレット(婦人衣料、下着) GAP(衣料。児童労働についてもボイコット対象) バナナレパブリック(男性下着) J.CREW(衣料 日本撤退) J.C. Penny(女性下着)(百貨店…) リバーアイランド(衣料) Timberland(アウトドア系) ダナキャラン/ DKNY(女性、男性下着) ラルフローレン(女性、男性下着) プレイテックス(女性下着) カルバンクライン(男性下着) ヒューゴボス(男性下着) AHAVA(スキンケア) エスティーローダー系列 アラミス(男性香水) クリニーク(化粧品) DKNY(ダナキャランニューヨーク 衣料、雑貨) プレスクリプティブ(化粧品 日本撤退、但し輸入有) オリジンズ(化粧品) MA(化粧品) La Mer(スキンケア) Bobbi Brown Essentials(化粧品) トミーヒルフィガートイレタリーズ Aveda(自然派化粧品) スティラ(化粧品) ジョーマローン(香水) Bumble and Bumble(ヘアケア) Kate Spade (バッグ、雑貨) レブロン(化粧品) ロレアル系列 ジョルジョアルマーニ香水 ランコム(化粧品) ヴィシー(ボディケア、フェイスケア) キャシャレル(衣料) ラ ロッシュポゼ(スキンケア) Garnier(化粧品 日本未展開) ビオテルム(化粧品) ヘレナルビンスタイン(化粧品) メイベリン(化粧品) ラルフローレン香水 ザ・リミティッド(婦人衣料) サラ リー系列 ヘインズ(衣料) ヘインズハーウェイ(下着) Playtex(女性下着) チャンピオン(衣料) Leggs(ストッキング) プレイテックス(女性下着) ポロラルフローレン(下着、部屋着) Just My Size(衣料) ワンダーブラ(女性下着) Gossard(女性下着) ■生活 サラ リー系列 アンビピュア(トイレ用芳香洗浄剤) キィウィ(靴墨など) Sanex(ボディーケア、シャンプー) ブリルクリーム(Brylcreemサロン向けヘアクリーム) キンバリークラーク系列 クリネックス(ティッシュペーパー) KOTEX products(月経用品) HUGGIES (使い捨てオムツ) ANDREX (トイレットペーパー等) ノキア ジョンソン & ジョンソン Bath & Body Works(シャンプー、ボディクリーム等) Intel IBM マイクロソフト ■アメリカ合衆国 ■ダイヤモンド 以上、暫定版リストです。 #
by sirokanippe
| 2009-02-27 00:41
| 反暴力
2009年 02月 02日
以下、いただいたメールから転載です。
イスラエル、イラク、経済危機に対しオバマが明らかにした政策 【Obama's Emerging Policies on Israel, Iraq and the Economic Crisis An Interview with Press TV By NOAM CHOMSKY】 http://www.counterpunch.com/chomsky01282009.html (28/Jan./2009 COUNTERPUNCH) PT(プレスTV):チョムスキー教授、パキスタンのことからうかがいましょう。無人機によるアフガニスタンからパキスタンへの越境攻撃で人々を殺害したことについて、ホワイトハウスはコメントを控えています。オバマは、この問題を解決するために、あなたがユーゴスラビアの件で触れていたリチャード・ホルブルック【訳註1】を選びました。 CH(N.チョムスキー):米国がパキスタンを自由に爆撃でき、重大な問題を何度も起こしてきたブッシュ・ドクトリンをオバマは明らかに引き継いでいます。例えば、アフガニスタンに近い、バジャール州では、たいへんな混乱と戦闘が続いています。部族指導者やそこの住民の調査によると、マドラサ【訳註2】への爆撃によって、80人から95人の人々が殺されたことが分かりました。米国の新聞では報道されてないと思いますが、パキスタンの新聞ではもちろん報道されています。 報告を書いた著名な原子物理学者パルヴェーズ・フードバーイー【訳註3】は同時に、この種の虐殺がパキスタンと言う国家を脅かすほどの、恐怖と報復を生み出すことを指摘しました。それは今実際に起こっており、わたし達はそれ以上のものを見ているのです。 パキスタン政府は、この地域の作戦を指揮していた米国のデヴィット・ペトラエアス将軍【訳註4】に対し、最初のメッセージでパキスタンにもう爆撃をしないよう求めました。実に、アフガニスタンのカルザイ大統領からオバマ新政権への最初のメッセージも同じ内容、もう爆撃は望まない、ということでした。カルザイ大統領はまた、米国軍や他の国をはじめ、外国軍がアフガニスタンから撤退するタイムテーブルを要求しました。もちろん無視されましたけれどね。 -------------------------------------------------- PT:中東特使に任命されたジョージ・ミッチェルに楽観的な期待を持っている人々がいます。リチャード・ホルブルックにも。わたし達は、いわゆるスレブニツアの大虐殺【訳註5】で役割を果たせたかもしれないと思われるボスニア担当の元特使と話をしたことがあります。そして、デニス・ロス【訳註6】がイラン特使と噂されています。 CH:ホルブルックには、ユーゴスラビアでの経歴ほどではありませんが、それ以前にもきわめてひどい経歴があります。たとえば、東ティモールのインドネシア人の虐殺において、ホルブルックは、[米国の東アジア政策局長として]様々な任務を担当していた[が、東ティモールに対する軍事攻撃を支援し、インドネシアの虐殺隠蔽に貢献した。]ジョージ・ミッチェルは、もっと好ましい、まあそう言っておきましょう。彼には非常に好ましい経歴がある。北アイルランドで彼は何がしかを達成しましたが、この場合、目標がありました。 目標は、イギリス人がIRAのテロに暴力に訴えて報復するのを終わらせ、テロの根源である正当な不満に気を配ることでした。彼はそれに取り組み、イギリス人は不平に耳を傾けるようになり、テロは止まりました。これは成功でした。しかし、中東においてそのような見通しがありません。特にイスラエルとパレスチナの問題においては。わたしが言いたいのは、解決策がある、イギリスの場合と同じように非常に単純で率直な解決策があるということです。イスラエルは、占領地で米国に後押しされた犯罪を止めることができたはずですし、おそらく彼らへの反撃も止められたでしょう。しかし、それは検討されていません。 事実、ちょうどオバマ大統領は記者会見を持ちましたが、その点で非常に興味深いものでした。彼は放物線のような平和のイニシアティヴ、アラブ連盟によって承認されたサウジアラビアのイニシアティヴを賞賛して、そこには建設的な要素があったと述べました。それは、イスラエルとの関係正常化を求めており、オバマ大統領は、アラブ諸国に、こうした「建設的な要素」、すなわち関係正常化を促進するよう求めました。 しかしながら、それはアラブ連盟の運動のとんでもない歪曲です。アラブ連盟の運動は、長年国際合意となっている二国間国境の解決を受け容れるよう求めており、その実現を条件に、イスラエルとアラブ諸国との関係正常化がはかれると言っているのです。オバマは、要求の前半部分、とても重要で、問題解決の鍵となる部分を読み飛ばしています。なぜなら、それは米国に重要な義務を課すからです。30年以上、米国はこの国際合意を妨害する立場に単独で立ち続けてきました。【訳註7】そして、それが米国とイスラエルを孤立させる結果となったのです。 ヨーロッパ、そして今では他の多くの国家がそれを受け容れました。パレスチナ政府はもちろん、ハマスもずっとそれを受け容れています。アラブ連盟もずっと受け容れてきました。アメリカとイスラエルは、言動だけでなく、行動においてもずっとそれを拒否しています。ガザ地区をはじめ、占領地では、毎日のように残虐行為が起こっています。ですから、オバマ大統領がアラブ連盟の要求の前半を無視したのは、意図的なものです。外交的解決を実効あるものにしようと模索する世界の動きに加わらない米国の政策を継承するのが事実なら、ミッチェルの任務は意味がありません。 -------------------------------------------------- PT:オバマは、国境が開かれるべきだといいました。これによって何か政策の変化を期待できますか? CH:そうは言いましたが、それが他の多くの文脈の中にあったという事実について言及していません。イスラエルもこう言うでしょう。国境は開かれるべきだが、例えばハマスのようにパレスチナ人によって選ばれた政府と対話するのは拒否し続けるでしょう。この点が、ミッチェルが関わった北アイルランドの場合とは全く異なります。それは、パレスチナ人が自由に投票したことを理由に罰せられなければならないことを意味しています。そして、オバマは、エジプト人を封じ込めるため[イスラエル外相]ツィッピ・リヴニと協定を結んだコンドリーザ・ライスのガザ政策を支持しました。これは、まさに帝国の傲慢さを示す行為です。それは彼らの国境ではありません。実際、エジプトはそれに強く反対しました。しかし、オバマは続けました。彼は、トンネルを通して兵器がガザ地区に密輸されるのを確実に防がなければならないと言います。一方彼は、はるかに莫大で致命的なイスラエルの兵器が運び込まれることについては不問でした。事実、ちょうどガザが攻撃されている最中の12月31日、ペンタゴンは、ドイツの船に3000トンの軍事物資をイスラエルまで輸送するよう命じていたことを発表しました。ギリシャ政府がそれを防いだため、それは上手くいきませんでした。【訳註8】しかし、ギリシャを通らなくても、他のどこかを通ることもできたでしょう。これは、ガザ攻撃の最中の出来事なのです。 実際には、非常にわずかな報告と質問がありました。ペンタゴンは、面白い方法でこれに対応したのです。彼らは、この物資はガザへの攻撃に使われるものではない、と言いました。事実、彼らはイスラエルがオバマ就任の前に攻撃を停止するのを知っていました。オバマが[就任演説で]ガザ攻撃のことに触れなくて済むように。それでも、ペンタゴンは、この物資が米軍の陣地を確保するために使われていると言いました。言い換えれば、長い間行われていることですが、イスラエルは、世界の重要な産油地域の周縁に配置された米軍基地としての役割を拡大し、補強しているということです。何故と聞かれるたび彼らは、防衛や、安定のためと答えるでしょうが、それは更に攻撃的な行動の準備に他ならないのです。 -------------------------------------------------- PT:ロバート・ゲーツ【訳註9】とアドミラル・マイク・マレン【訳註10】は、16か月のイラクからの撤退期限は、選択のひとつにすぎず、オバマが宣伝で話していることに前政権と大きな差はないと話しています。そして、ヒラリー・クリントンが、イランのすべてを跡形もなく破壊し、7000万人を抹殺する準備ができていると語ったことは良く知られています。【訳註11】イラクとイランにおいて、何か変化があると思われますか? CH:イラクで起こったことは、きわめて興味深く、また、重要です。現地を体験し何がしかの真実を知っている通信員はほとんどいません。パトリック・コックバーン、ジョナサン・スティール、あと一人か二人でしょう。重要なのは、顕著な非暴力の抵抗運動があったということです。その運動は、アメリカがその計画と目標から一歩ずつ後退するよう追い詰めていました。彼らは、アメリカが実施を望まずあらゆる手段を使って回避しようとした選挙を、アメリカ占領軍に実施させました。そして、そこからついに彼らは、オバマ政権が誕生するなら、アメリカは[イラクにおいて]戦争目的の大部分を放棄するという強制力のある協定を受け容れさせました。これによって、アメリカがイラクで建設した巨大な軍事基地は使用できなくなるでしょう。これは、石油資源にどのようにアクセスし、使用するかアメリカが自由に決定できないことを意味します。そして、実際にあらゆる戦争目的は無くなります。 もちろん、アメリカが約束どおりそれを履行するかどうか疑問はあります。また、あなたが報告していることは、アメリカ政府が履行をうまく逃れようとしている深刻な懸念を示しています。しかし、イラクで起こったことはとても重要で、これまで悲惨を舐めていたイラクの人々に対し深い信頼を持っています。わたしは、こう言いたいのです。イラクという国は完全なまでに破壊されしまいました。それでもイラクの人々は、アメリカを、その主要な戦争目的から、なんとか正式に追いやったのだと。 イランの場合、オバマは[ヒラリー・]クリントンほど挑発的ではありませんが、両者の立場はほとんど同じようなものです。オバマは、すべての選択肢を排除しない、と言いました。さて、その選択肢にはどんなことが含まれているでしょうか。ご承知のように、おそらく核戦争を含んでいます。それは選択肢の一つです。アメリカ人が望む段階的な方法を彼がとる徴候はありません。アメリカ人の圧倒的多数は、事実上原子力エネルギーを開発するために、イランを核拡散防止条約の署名に加えさせるべきだという、非同盟運動を長年支持し賛成しています。それは、核兵器を開発する権利を認めることであってはなりませんし、更に興味深いことに、同じくらい、そう75%から80%の割合で、この地域、すなわちイラン、イスラエル、そして駐留アメリカ軍を含めた範囲で、あらゆる種類の検証を行い、非核地帯を確立することを要求すべきです。 こうした努力が、おそらく紛争の主要な要因のひとつを排除できるかもしれません。しかし、オバマ政権には、こうした取り組みを検討しようとする兆しがないのです。 -------------------------------------------------- PT:チョムスキー教授、最後におうかがいします。今ニュースはアメリカ経済の問題でいっぱいであり、すべてのアメリカ人の生活、ひいては世界中の人々に影響を与えています。8250億ドルのパッケージ【訳註12】があります。オバマ政権は、これをどのように使うとお考えですか? CH:本当のところ、誰も分かりません。経済で今なにが起こっているのか、よく分かっていないからです。それは、非常に不透明な金融操作で惹き起こされており、それを解明するのは困難です。おおまかなプロセスが把握できても、8000億ドル、あるいは多分もっと大規模になるのでしょうが、政府の経済刺激策がこの危機を克服できるかどうか、分かりません。 すでに、いわゆる部分的な企業救済のために、350億ドルを使っていますが、それらは銀行のポケットに入っただけでした。制限を設けない融資に使われると思われていましたが、銀行がそうしないと決めました。彼らは私腹を肥やして、彼ら自身の資産を回復し、他の銀行を合併買収するほうがましだと考えたのです。次の刺激策に効果があるかどうかは、それがどう扱われるか、対策が建設的な目的に使われるかどうか監視されるかどうかにかかっています。また、この経済危機がどれくらい深いのか、といったようなまだ知られていない要素にも左右されるでしょう。 それは、世界的な危機であり、しかもたいへん深刻な危機です。西側諸国が危機に対処している方法が、危機に対して第三世界に実施されるべきモデルと完全に矛盾していることは衝撃的です。そのため、インドネシア、アルゼンチン、そのほかの国々で経済危機が起こった場合の対策は、金利を高く上げて、経済を民営化し、公共支出を手控えるといった方法になります。西側諸国では、全く正反対です。金利をゼロ水準まで下げ、必要なら産業を国有化し、莫大な借金をしてでも市場経済に資金を注ぎ込みます。それは、第三世界がどうやって債務を返済するかと正反対です。この矛盾について言及されない状況が顕著に見えます。 (仮訳どすのメッキー 1/Feb./2009) ************************************************** 【訳註】 1:リチャード・ホルブルック:クリントン政権でオルブライト後任の国連大使、ボスニア和平に関わった。オバマ政権ではアフガニスタン・パキスタン特使。ヒラリーの外交政策は彼の影響を強く受けていると言われる。 2:マドラサ:アラビア語で「学校」を意味し、現在はイスラム世界における宗教教育機関。モスクと併設される場合も多く、一般に寄進財産で運営。 3:パルヴェーズ・フードバーイー:2001年7月、同じパキスタンの物理学者ジヤー・ミヤーンとともに、ドキュメンタリー映画「核の影に覆われたパキスタンとインド」を完成。 4:デヴィット・ペトラエアス将軍:イラク戦線の総司令官。 5:ボスニア紛争末期の1995年7月11日、国連安保理が設けた「安全地域」のスレブニツアをセルビア人勢力が総攻撃し、約1週間でイスラム系住民7000人以上を殺害した。 6:デニス・ロス:ブッシュ(父)、クリントン両大統領政権で中東特使。ネオコンかつシオニストで、オバマ政権ではヒラリー国務長官の上級アドバイザーという重要な役割を与えられている。 7:オバマ大統領は、大統領選挙中の2008年7月、イスラエルのスデロトを訪れた際、エルサレムの帰属問題で国際合意がなされていないのを無視して、エルサレムが永遠にイスラエルの首都だと発言している。 8:米軍海上輸送司令部の情報をアムネスティ・インターナショナルが調査した報告によると、ギリシャのアスタコスからイスラエルのアシドッドに送られる予定だった物資の中には当初白燐弾が含まれていたが、取り消されたという。米国防総省は、イスラエルにおける米の備蓄庫に軍需品を送るための他の手段を検討している。 9:ロバート・ゲーツ:米国国防長官。ブッシュ政権からの留任。 10:アドミラル・マイク・マレン:米国統合参謀本部委員長。 11:2008年4月22日、大統領指名候補を争うヒラリーは、大統領に就任した場合の政策に関するインタビューで「イランがイスラエルを攻撃したら、イランに報復攻撃をし、全滅させる」と発言し、さらに「(こうした警告が)無謀で愚かで悲劇的な行為を思いとどまらせるだろう」と付け加えた。イラン国連代表部は「挑発的で不当であり、無責任な発言だ」と書簡を国連に送付した。 12:2009年1月28日、米下院は8250億ドル(約80兆円)規模の景気対策法案を、賛成244、反対188で可決した。法案には、オバマ大統領が求めていた緊急支出と減税が盛り込まれている。上院での審議は2月1日の週から始まる予定だが、上院は27日の銀行住宅都市委員会と歳出委員会で、8870億ドルの景気対策を可決したことから、最終的に上院に提出される予算案は、8250億ドルを大幅に上回る見通しとなっている。 #
by sirokanippe
| 2009-02-02 00:36
| 反暴力
2009年 01月 27日
オバマ氏いはく「我々の勇敢な同盟国」であり「米国でも世界のどこでも常にわたしはその防衛権の擁護者である」ところのイスラエルの「勇敢」な振る舞いについてご報告。
以下いただいたメールから転載です。 ■2009/01/22 (木) 01:04:18 ボーダー 今、ガザとエジプトの国境審査場のエジプト側にいます。ぼくはどうやら、ガザに入れそう。一緒に来たイタリアーナギャルギャルのフェデリカは書類不備で追い返されるかも知れません。パレスチナ側に入ったら、ボーダフォン・エジプトのパケット通信は使えなくなります。しばらく更新できないかも知れませんが、ご心配なく!あ、でも、心配されるの大好きです。 ■2009/01/22 (木) 03:35:14 ガザより ガザに入れました。イタリアのフェデリカも結局入れた。 読売新聞の皆さまに車でガザ市まで送っていただいて、今、「ガザホテル」にチェックインしました。もともとそんなに高くないところだったみたいですが、今は特別料金で一泊100ドルです。窓はガラスの代わりにビニールシートが張ってあります。なんとか、弱いながら、ネットに繋がったのでありがたいです。 明日は携帯電話回線を入手して、できればもっと安い滞在場所を確保したい。 疲れた。 ■2009/01/23 (金) 02:55:31 ガザより No.2 昨日の夜、ガザ地区内に入って、車の中で嗅いだいやな臭いは死臭でした。中心都市のガザ市でも、今現在、市の半分が全く電気がないままで、昨日、ラファからガザまで車で走る途中の大半は真っ暗でした。 ガザは2000年以来二回目、パレスチナは3回目ですが、今回の攻撃は今までの二回とは桁が違うデタラメさです。今までイスラエル軍というのは、国際社会の批判を回避しようと、いろいろ手を尽くして「人道的」であるように装っていたと思うのです。今回も、彼らなりの努力の跡は認め ます。たとえば、空爆前に目標の家屋にわざわざ電話をかけて、住人に非難を促したり。しかし、そういう取り繕いをもってしても、今回の攻撃のデタラメさを人道的に装うことは無理だったようです。 モスクも病院もむちゃくちゃに破壊されていましたし、国連施設も壊されていました。病院は女性や子どもの被害者で溢れています。 今日数時間、取材で回っただけで、まだほとんど観ることができていませんが、仰天の連続です。 イスラエルは、「ハマスを弱体化させた」としていますが、どうもまったくそうではないようです。ハマスは大して傷つかず、無関係の市民ばかりが殺されています。米国がイラクを攻撃したときに、大量破壊兵器に関する CIAの情報が間違っていたことがあとから問題になりましたが 、 今回のイスラエルの攻撃は、相当に、イスラエル情報機関の間違った情報に踊らされた観があります。たぶん、イスラエル当局が「武器が隠されている」などと判断したのであろう多くの場所が、ふたを開けてみれば、ただの市民生活の場所であった、などというケースです。 ■2009/01/23 (金) 08:37:38 ガザの番号 (snip) イスラエルが「武器密輸トンネル」と呼んでいるのは、その用途の大半は武器の運搬ではなく、イスラエルのガザ封鎖によって欠乏した生活物資の運搬なんですよね。何年にもわたってイスラエルがガザを兵糧攻めにしたにも関わらず、ガザの市民生活が破綻寸前のままギリギリ持ちこたえたのはトンネルからの物資があったからです。 ぼくがアリーシュで接触した地下組織の人たちも、大麻を吸ってラリっていましたが、扱っていた商品は普通の商店の商品ばかりでした。それを密輸といえばその通り間違いありませんが、悪いのはむしろエジプトの法律じゃん? ■2009/01/24 (土) 01:53:03 真相 今日、イスラエルがエレズ検問所を報道関係者に開放し、一気に150人ものジャーナリストがガザ入りしました。おかげで賑やかになりました。日本からは産経新聞や古居みずえさん、シバレイくんもやってきたみたい。最強ギャル古居さんに9年振りぐらいで会えて、すごく嬉しかった。今日は地上部隊が侵攻したガザ市東部、ゼイトゥーン地区、ジャバリア地区などを見て回りました。 昨日見たのはオフィス・官庁街でしたが、こちらは郊外で、市民の生活圏です。昨日の日記で、イスラエルはハマスの弱体化に成功していない、と書いたところですが、今日は全く次元の違う事実に気づきました。 イスラエルはそもそも、ハマスの弱体化など目指してはいなかったのです。ゼイトゥーン地区でも東部でも、侵攻した地上部隊は、初めから、そこにハマスがいるかどうかを捜索しさえしませんでした。 彼らはただ、民家であるとか、店であるとか、工場であるとかの別に全く構わず、目に付くものすべてを丁寧に破壊しながら進んでいました。アイスクリーム工場も跡形もなくなっていましたし、製粉場もばらばらでした。 誰が住んでいるかにも全く構わず、民家は破壊され、わざわざ丁寧に破壊した跡に土をかけて埋めたりもしていました。果樹園の木々を、丹念に一本一本切り倒して、農場をブルドーザーで破壊したりしていました。もちろん、軍事的な意味などないはずです。 モスクを破壊した跡には落書きが残されていました。過去二回の取材で、イスラエル軍という組織は感情のない、システマチックな組織ではないかと感じていました。すべての行動が合理的で、無駄がないようにみえたのです。 しかし、今回のイスラエル軍は明らかに、無駄としかみえない行動をむやみにしています。というより、作戦目的が全くみえません。去年12月下旬の、最初の空爆については、治安・防衛・警察関係の施設を一気に破壊するというスタイルで、傍目にも目的がよく分かりました。しかし、地上戦は作戦自体、全く無意味な破壊行動に徹しています。市民を拘束して下着だけにして並べて座らせ、脅迫した、などの証言もありましたし、兵士たちが民家に入ってきて、屋内の家具を楽しみで破壊して回ったという証言もありました。 どうやら彼らは、ハマスになど関心がなかったようなのです。 ■2009/01/25 (日) 02:13:51 謎また謎 イスラエルがそもそもハマスの弱体化など目指していなかったのでは、というぼく自身の疑念は、ますます強くなっています。今日は空爆で破壊されたガザ・イスラム大学を訪ねましたが、学長も同じ意見でした。しかし、「では、本当の作戦目的は?」となると、どうも納得できるコメントが聴けません。「ガザ市民の生活基盤破壊が目的だ」という人が多く、実際、ガザ市民の生活基盤は壊滅させられているのですが、なんのために生活基盤を破壊したのか、やっぱり分かりません。見た感じはヘイトクライムみたいですが、国家レベルでヘイトクライムをやってなんになるのか? あるいは、産経新聞が書いていたように、自分たちへの憎悪を煽って市民のハマス支持を強め、ファタハとの分断を深めて、パレスチナ全体をより混迷させたいというのも考えられると思いますが、それってイスラエルの利益になると確信できるのでしょうか? 謎ばかり深まります。教えてえらいひと! ■2009/01/26 (月) 01:52:01 ねるとん トンネル見学にいってきました。「秘密トンネル」なんていうので、ドキドキしながら連れて行ってもらったのですが、「秘密」どころか、広大なオープンスペースで露天掘りしていました。千人以上のパレスチナ人が陽気に働いていました。まだ、破壊されたままのトンネルもありましたが、再稼働しているものもありました。数十メートルのところにはエジプト軍の監視所があって、塀の向こうで穴を掘っている姿をエジプト兵がぼーっと眺めているのが見えました。 今回、ガザへ来て、街中にバイクが走り回っているのをみて、「ベトナムかどこか、東南アジアみたいになったもんだなあ」と、思ったものですが、あれは全部、トンネルから運ばれてきたものだそうでした。ガザへ帰る乗り合いミニバスの前を先行して走っていたトラックも、トンネルから運ばれた食品をガザ市へ運ぶ途中でした。 すばらしい。 ■2009/01/26 (月) 17:09:12 明日、またまた朝日ニュースター 明日、1月27日火曜日の朝日ニュースター「ニュースの深層」で、またまた 電話リポートさせていただけることになりました。日本時間午後8時からです。今回は今回こちらで撮影した写真も何点か、紹介させていただけそうです。よろしくお願いいたします。 #
by sirokanippe
| 2009-01-27 22:26
| 反暴力
2009年 01月 22日
公開恥さらし演習。どんだけ間違ってるかは原文参照のこと。無論こんなものではなく致命的になにもかも間違っているのはオバマの非欧州地域に対するスタンスだ。つうか奴はこの時代の産み出した鬼子としか言いようがない。
ちゃんと内容知りたいので引用しときます。「わたしの闇の奥」さんの記事より、5月23日マイアミのCANF(キューバ系アメリカ人中央財団)での演説の孫引きです。 ちなみに。ここで槍玉にあがってるラテンアメリカ及びアフリカに関してですが。いっこいっこ突っ込むのが今ちょっと辛いので参考になるところを幾つか。割合農業に特化気味なのは当方のライフワークが反GMOだからです。 しかし、自国が植民地化した地域に対するこうした無茶苦茶な発言て、実に東京の石原くんによく似てますねー。 「益岡賢のページ」イラク、パレスティナについても相当数ありますが、メインはコロンビア。こんな状況の国が下の演説で槍玉に上がっているチャペスの治めるベネズエラの隣にあるわけです。「その他」の項目にハイチについても情報がありますので、下の引用(あくまで原文)と読み比べてください。 「農業情報研究所」食に関するあらゆる問題がひととおり。ラテンアメリカ、アフリカについても相当数。 「私の闇の奥」まとまってオバマ分析が長いこと為されているのはこちら。植民地主義というもの自体と向き合うにはたいへん興味深いテクストがたくさん。 「キューバ有機農業ブログ」キューバ関連。つうか農業関連。 以下、、5月23日マイアミのCANF(キューバ系アメリカ人中央財団)でのオバマ演説より。例によって日本語はたぶんたくさん間違ってますので、各自原文参照の上どうぞ。 No wonder, then, that demagogues like Hugo Chavez have stepped into this vacuum. ウゴチャペスが空虚な民衆煽動を行っているのは不思議ではない。 His predictable yet perilous mix of anti-American rhetoric, authoritarian government, and checkbook diplomacy offers the same false promise as the tried and failed ideologies of the past. かれのありきたりだけれども危険なアンチアメリカ的レトリックは、独裁政府、そして試みられて失敗した過去のイデオロギーといった、いくつもの嘘の約束、札束外交といったものの組み合わせである。 Throughout my entire life, there has been injustice in Cuba. わたしが生きている間ずっと、キューバでは不正義が行われてきた。 Never, in my life time, have people of Cuba known freedom. わたしが生きている間ずっと、キューバのひとびとは自由を得たことは一度もない。 Never, in the lives of two generations of Cubans, have the people of Cuba known democracy. ここ二世代のキューバの人々は、民主主義をまったく知らない。 This is the terrible and tragic status quo that we have known for half a century – of elections that are anything but free or fair; 我々が知るように半世紀に及ぶこの悲惨で痛ましい状態――自由ないし公正以外のあらゆることが選挙で行われた。 of dissidents locked away in dark prison cells for the crime of speaking the truth. 真実を話したという理由で反体制派は暗い牢獄に閉じ込められた。 I won’t stand for this injustice, and together we will stand up for freedom in Cuba. わたしはこの不正義の側に立つことを望まない。われらは共にキューバの自由の為に立ち上がろう。 The Haitian people have suffered too long under governments that cared more about their own power than their peoples’ progress and prosperity. 長く圧制下にあるハイチのひとびとは、かれら自身の力で進歩と繁栄を得た。 It’s time to press Haiti’s leaders to bridge the divides between them. ハイチの指導者たちとの隔たりを埋めるべき時である。 And it’s time to invest in the economic development that must underpin the security that Haitian people lack. そしてハイチのひとびとのセキュリティ面を支えるべく経済開発に投資する時である。 And that is why the second part of my agenda will be advancing freedom from fear in the Americas. そしてわたしの次の基本方針はアメリカが恐怖から自由になるための前進をさせることである。 以上です。できればこの演説は全文知りたいですな。てゆかここまでラテンアメリカやアフリカに対して暴言を吐きまくる阿呆の演説を大人しく拝聴していたCANF(キューバ系アメリカ人中央財団)てどんないかがわしい連中だよ。 あとコネタ。 なんかオバマ家の娘さんと奥方のファッションのブランドがJ.CREWて……。いや、わたしも、ここがイスラエル支援企業と知る前は好きだったけどさあ……。オバマは当然知ってるわけだよなあ。徹底してやがるなあ……。 想像するに靴の手入れはキウイで、奥方の化粧品はエスティーローダーとかヘレナルビンスタインとかランコムとかで、庶民派気取ってスターバックスやマクドナルドなんかもたまに利用したりして、ナショナルジオグラフィックも毎月とっていて、 ……イスラエル関連企業ボイコットよりもイスラエル関連企業のみで生活するほうが簡単なくらいなんだもの……。 #
by sirokanippe
| 2009-01-22 14:46
| 反暴力
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